Jul 7, 2010

John Adams

"Trust no man living with power to endanger the public liberty." - John Adams

アメリカ合衆国が、どのような経過をもって英国の植民地から独立し、一から国を築いていく様子を、この作品は鮮明に見せてくれます。

建国の父と呼ばれるJohn Adams、Thomas Jefferson、Benjamin Franklin、George Washington、Alexander Hamilton 等の非常に個性的な人物が、どのように関わり合い、団結し、あるいは敵対しながら国を独立させ、その国を安定させ保っていく姿、理想と現実のバランスの交渉などが見事に描かれており、歴史に関心のない人をも圧倒させるであろう優れた作品です。

又、独立、建国に於いて、リーダーとなって革命を推し進めてきた人々を、支えてきた女性達の優秀さも見どころです。特にこの作品ではJohn Adams の妻、Abigail Adams についても焦点が当てられており、彼女の政治や人を見る鋭い勘無くして、時として自分の信念にのめり込み、周囲が見えなくなるJohn Adams にとって、あの荒波の政治の世界で生き残る事は難しかったであろうと思わせます。

John Adams と、妻 Abigail Adams が共に宛てた手紙は有名で、独立に至るまで、Abigail が英国軍との衝突が耐えないマサチューセッツ州(当時は州ではなく、13ある植民地国の一国として機能)のボストンにある家から、当時 Continental Congress (13の植民地国の代表が集まる議会、独立後の国会の前身)のある、ペンシルバニア州(当時は州ではなく一国)のフィラデルフィアで会議、交渉を行っていたJohn へ宛てた手紙は、国の方向性に大きな影響を与えました。
John と Abigail の手紙は、My Dearest Friend: Letters of Abigail and John Adams と題し出版されています。

この作品『John Adams』は、Pulitzer Prize を受賞したDavid McCllough 氏の同題名の著作を基に製作されています。



Posted by M. Dolan